【- a faint voice -】メガロシティに、夜の闇が訪れる。このところ金曜日になると、ブーマが暴走を始める事件が続いていた。ブランチの捜査官バズは、入手した情報をもとに取引地点へと向かうが、そこで発見したものはトイレの中で斬殺された男と薬品だった。ブーマに襲われるバズ! その危機を退けたのは、パートナーのキンボール──彼もまたブーマであった。そして、A.D.POLICEと協力して暴走ブーマを破壊したブランチの女性捜査官マイケルソンは、奇妙な基板を発見する。その装置は、暴走ブーマの知覚・視覚・聴覚・触覚、さらにアドレナリン分泌感覚までをも転送するものだった。それは、ブーマの暴走感覚をショーとして楽しむ人間の存在を意味する。一方、入手した薬品とは、ゲノムが欠陥ブーマのバグを修正するために開発したナノマシン(極小機械)であることが判明した。はたしてこの暴走ブーマ事件の真相とは……。【- dreamer -】メガロシティ外区のアヴェニュー。そこは人間とブーマ、双方の娼婦が集う場所であった。女性型ブーマが猟奇的に破壊される事件が続き、その捜査を担当するマイケルソンは、超高級娼婦ブーマのイヴと出会った。高級ホテルへと出入りするイヴの姿は、誰もが振り返る美しさを備えていた。お相手はVIPばかり……そして、イヴは男に蠱惑的なファンタジーを見させた上で、セクシャルな快楽を極限まで引き出す存在であった。だが、イヴはブーマでありながら、赤い服を着た少女の幻影におびえるようになっていた。マイケルソンは、娼婦の姿に変装して潜入捜査を開始した。新たな客を取るイヴ……だが、行為の途中でイヴは赤い少女の幻影に恐怖し、身体から無数のコードを放って男を殺害してしまう。その現場に踏み込むマイケルソン。だが、新たなC型ブーマが出現し、逃げる二人にビームを発射しながら襲撃を開始した。イヴは自分に指令を出していたパペット・マスターにも見捨てられ、迷宮のようなトンネルをどこまでも走る。彼女には人間の情緒がコピーされていた。それがイヴの人間らしさの秘密だった。だがそれは、誰のものだったのか……。【- Knights of a roundtable -】世間に内在する反ブーマ感情を利用し、大統領選出馬も間近い人気政治家、反り目(そりめ)法務大臣。ブランチのリーダー、タカハシ部長は彼の影の協力者として活動し ※出典:music.jp